今「ダニエル・カーネマン 心理と経済を語る」という本を読んでいるので、感想を書きつつ読んだところで気になったことを軽くまとめておこうと思います。今回は監訳者解説で気になった用語や事柄をまとめておきます。
監訳者解説
- カーネマンの行動経済学での業績
- 限定合理性:合理的であろうと意図しても、認識能力の限界により、経済主体は限定的な合理性しか持たないこと。
- 直観的判断では「認知的錯覚」に陥りやすい。
- 効用(満足度)は「富」の絶対量でなく、参照点からの変化・移動で決定される。 (プロスペクト理論の基本)
- 行動経済学は人間の非合理性、意思決定が基本的に非合理である、というのは間違いである。
- 経済学で用いられる「効用」という言葉には二種類ある。
- 経験効用:功利主義的効用概念。実際に得た経験に基づく効用。
- 決定効用:標準的経済学が採用している効用。実際の意思決定に用いる効用。
(調べたところ、予期効用というのもあり、予期することによる効用を言うらしい。)
- U指数:一種の経済的な不快指数。対象者の自己申告で測定される。少ないほど満足度が高い。
- 神経経済学(ニューロエコノミクス):脳の活動を測定することで行動の結果では分からない意思決定を理解しようとする学問。
感想
人の認知と経済との関係というのは非常に面白いですね。その中にある合理性・非合理性が行動経済学でどのように浮き彫りになるかはこの先楽しみです。第一章ではこの辺りの話を含んでいる限定合理性という話もあるようなので読み進めて、まとめ+感想をかこうと思います。
追記:
参考書籍へのリンクを張り忘れていたので、張っておきます。
- 作者: ダニエルカーネマン,Daniel Kahneman,友野典男,山内あゆ子
- 出版社/メーカー: 楽工社
- 発売日: 2011/03/01
- メディア: 単行本
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