約2週間ぶりです。相対論についての記事を書くのは。
ちょっとまとめ方をあれやこれやと考えていたのとゼミの担当が回ってきてしまったので、じっくりやる余裕もなくといった感じで間が空いてしまいましたが次に行きたいと思います。
前回はRiemann空間のテンソルについて書きました。
今回もそうなんですが、今回は平行移動・共変微分のことをまとめてみたいと思います。
任意のベクトルの微分は一般の座標変換に対してどのようになるかを考えてみます。
は
のようになります。これは異なる世界点でのの差になっています。つまり、任意のベクトルの微分は一般の座標変換においてテンソルにはなりません。
そこで、を点から点に"平行"移動した結果をと書き、次のような式での微分を定義します。
次に無限小平行移動により、1次変換になると仮定して
と平行移動を定義してみます。これはいままでの平行移動の自然な拡張だと思えます。
先ほどの定義式を使うと、の微分は
と書けます。これをの共変微分といいます。
ところで、平行移動の定義の式を見てみると、ベクトルとの間に線形関係があります。
これをアフィン接続といい、Xを接続係数、またはアフィン係数といいます。
ここで、Riemann幾何学でのベクトルの平行移動にある要請を与えます。
それは「ベクトルの大きさは平行移動に対して不変である」、つまり、
というものです。
これを用いると、
という3つの関係式が導かれます。
さらにを仮定すると、
という式が導くことができます。
ところで、ここで定義したはクリストッフェルの記号と言います。
ふぅ、何とかクリストッフェル記号まで書きました。
次回は曲率です。これで大体必要な数学的知識はそろうのでその次からはいよいよ一般相対論の内容へと迫ってみたいと思います。
毎度のごとく、いつになるかはわかりませんが。