最近は開発の状況によって、同じマシン上でもプロジェクトによって複数の言語バージョンを使い分けることが多く、nodenvやrbenv、jenv、pyenvなどを用いて、プロジェクトごとに複数バージョンを使い分けられるツールが定着してきています。
(言語そのものではありませんが)FlutterもFVMというツールがあり、プロジェクトごとにバージョンを管理、また環境に複数のバージョンをインストールすることができます。
今回はFVMを利用して、Flutterプロジェクトを始める手順を書いておこうと思います。
なお、手順はほぼFVMの公式ページに記載されているので、最新情報はこちらを参照してください。
FVMのインストール
私がMacを使っているので、Macの手順を記載します。homebrewを利用します。
$ brew tap leoafarias/fvm $ brew install fvm
上記でインストールできます。以下のコマンドでバージョンが表示されることを確認します。
$ fvm --version
その他OSでのインストールは公式ページを参照してください。
また、このあとでグローバルで利用するデフォルトの flutter を使えるようにするため、以下の設定を.zshrcや.bashrcなどにパスを追加します。
export PATH="$PATH":"$HOME/fvm/default/bin"
Flutterバージョンのインストール、アンインストール、インストール可能なバージョン一覧、インストール済みバージョン一覧
Flutterバージョンのインストール、アンインストール、インストール可能なバージョン一覧、インストール済みバージョン一覧の確認は以下になります。
# インストール $ fvm install バージョン名 # アンインストール $ fvm remove バージョン名 # インストール可能なバージョン一覧 $ fvm releases # インストール済みバージョン一覧 $ fvm list
プロジェクトの作成
それではプロジェクトを作成して、そのプロジェクトのFlutterバージョンを、FVMで指定しましょう。
# プロジェクトのフォルダを作成して、移動する $ mkdir flutter_sample && cd ./flutter_sample # バージョンを指定する(今回はstableを指定) $ fvm use stable --force # プロジェクトをFVMを用いて作成する(プロジェクトの組織名を example.com とした場合) $ fvm flutter create --org com.example .
これにより、CLIのみでFlutterバージョンをFVMで指定したプロジェクトを作成できます。
デフォルトのflutterバージョンを指定する
プロジェクトの作成までは完了しましたが、できれば、Flutterコマンド単独で実行したいという場面もあるかも知れません。
その場合、 fvm global
を利用することで対応できます。
# デフォルトのバージョンを3.3.0にする $ fvm global 3.3.0